母に「日本の社会を知らないでしょ?これを読んで勉強したら?」と言われて手渡された本が、「日本の問題 よくわからないまま社会人している人へ」by池上彰でした。
どうやら、妹のために前買ったもののようで、2006年の事情でしたが、さすが週刊こどもニュースのお父さん、とても分かりやすいです!
どうしてもネットにつなげても、エンターテイメントの方へ興味が進んでしまい、なかなか真剣にニュースを読めないのですが、これを読むと、日本がいかにのっぴきならない状況にいるのが分かった気がします。そして、世界のニュースでも、結局どこかで日本に繋がっているのだな、というのも。
ちゃんとこれからは、ニュースにもきちんと目をやらなくては、と身が引き締まる思いでした。
ついでに、池上さんの新しい本も買ってこようと思ったのでした。
デンマークの新聞が、言論の自由を表明するために、モハメッドの風刺画を掲載させて、イスラム教徒とヨーロッパ諸国の新聞の間で物議を醸し出した、というニュースにて、ブッシュ大統領が出したコメント;
「我々は報道の自由を信じているが、自由には他者のことを思いやるという責任が伴うべきだ」
池上さんではないけれども“今回に限っては”、ブッシュ大統領、いいこと言うじゃないか!!と思いました。
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「西の魔女が死んだ」を読んで持った、梨木香歩の印象は、「話はすごくいいけれども、文章がちょっと・・・」というものでした。それが覆されたのが「家守綺譚」で、日本に帰ったら、是非彼女の本を読もう!と思っていました。
それで手に取ったのが、この「村田エフェンディ滞土録」でした。
感じとしては「家守綺譚」の流れをくむもので(最後のキャラたちがちょろりと出てくるし)、ついこの間、トルコに行ったのも手伝って、すごく面白かった~~~~
淡々と話が進むこともあれば、真面目に話が進むこともあり、それでいて飄々としたところがあって、ぷっと噴出すところもある。
私の覚えているかぎりは、梨木香歩さんはイギリスに留学した経験があったらしいけれども、多分、そこから学んだ(であろう)異国籍の人達との共同生活、というものがうまく描かれているような気がしました。経験者として、その感じが出ているのがよく分かったからです。
それに、日本人に比べて他の国の人達の不器用ってのも、すごくうなずけるし。“両手とも左手なのではないかと疑うぐらい”という表現が最高。
話としては、第一世界大戦前、トルコ政府の要請で日本から考古学の研究員としてやってきた、村田某を主人公に、彼の日常が描かれています。彼の下宿先には、オーナーのイギリス人夫人、考古学者のドイツ人とギリシャ人、奴隷の身分のトルコ人、それからそのトルコ人が連れてきた鸚鵡が生活しています。突然、日本の大学からの要請で、村田は帰ることになるのですが、その後に、トルコで革命、第一次世界大戦、と起こり・・・
と、最高に面白い本だったのですが。
ちょっとだけ不満が。不思議系の話(おいなりさんとかサラマンドラとか)はあんまりいらなかったのではないか、と。特に、高遠とサラマンドラの関係がよく分からなかったので、出さなくてもいいんじゃないかな・・と思ったのでした。
それでもやっぱり、いいお話で。特に最後は泣いてしまいました。
私もこれから何年も経って、あのイギリス生活が、もう手の届かないキラキラしたものとなってしまうのだろうか、と思ってしまいました。(ま、村田さんと経験したこととは、全くもって違うけれども)
ディミィトリスの言葉;
テレンティウスという古代ローマの劇作家の作品に出てくる言葉なのだ。セネカがこれを引用してこう言っている。「我々は、自然の命ずる声に従って、助けの必要な者に手を差し出そうではないか。この一句を常に心に刻み、声に出そうではないか。『私は人間である。およそ人間に関わることで私に無縁なことは一つもない』と」。
2008年、初読み終わり本は、予想通り「西の善き魔女」第三巻でした。
そしてびっくり。
えええええええええぇぇぇぇぇ!!!! これで終わり?
そして本の半分より手前で、外伝が始まるし。
ルーンとひっついた時点で、私は文句ないけれども、これで終わりっていかがなもの?
しかも、話がもっと壮大になって、この国は他の星からやってきた人が始まり、みたいな感じになってるし・・・ それで、バード(吟遊詩人)が「スカボラ・フェア」を歌っていたり、禁書なっているのがこの世界の本だったり、ということが説明つきますが・・・
じゃあ、他国はどうなっているの?というのが、素朴なる疑問だったのですが。疑問ついでに、星女様とかそういう信仰は、グラール王国以外でも信仰されていたりするのかしら・・・? まあとにかく、この国以外では、3カ国くらいしか出てこないので、いまいち、この世界の大きさ具合が分からないのでした。
と、少し不満に思いつつ、本当に本当に終わりなの??と思いながら、他の読書日記的サイトさんを見たのですが、どうやら終わりでないらしいですね・・・
外伝的なものがあるのか・・な・・・・・?
ついでにamazonをみたら、このシリーズで4巻まであるみたいだし・・・
探してみよっと
外伝では、ルーンってば、小さい頃からフィリエルしかいなかったのね・・という感じでした。こんなシチュエーションとは、定番とは定番だけれども、私の好みなのでいいです、全然!
「博士はぼくに、セラフィールドにいていいと言った。ぼくは、ああよかったと思った。だからルーンは、博士のところで勉強して、博士のような天文学者になる。フィリエルのいるセラフィールドがいいんだ。だから、旅に出てはだめだ」
ところで、最後の最後まで(ってまだ最後じゃないんだ)、フィリエルのことをフィリシアって間違えて、なにかと思ったらOZでした・・・ 似てるな~