梨木香歩 「f植物園の巣穴」 2009年 朝日新聞出版
何かの折りにAmazonをぶらぶらしている際に、見つけた梨木香歩の新刊。
いつもの通り、図書館で予約して、待ちに待って手に入れた「f植物園の巣穴」。
そんな本書だが、正直う~んというのが感想だった。
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林芙美子 「林芙美子紀行集 下駄で歩いた巴里」 2003年 岩波書店
「書評家<狐>の読書遺産」にて井上究一郎の「ガリマールの家」と対になっていたのが本書、林芙美子の「下駄で歩いた巴里」。
ただ“パリ”ということだけで繋がりがあった訳じゃなかったよな、と思いながら読んでいたが、時代が違うのでとんとリンクが分からない。それで「書評家狐の読書遺産」を読み返したら、フランシス・カルコがキーでありました。
林芙美子はフランシス・カルコに出会い、井上究一郎は偶然に出会った老人にフランシス・カルコの本を手渡されるのだ!
嗚呼、まったく知らない作家の名前が羅列される中にそんなリンクが提示されていたのね!と、残念で悔しい気分になってしまった。
それはさておき、
井上究一郎 「ガリマールの家――ある物語風のクロニクル」 1980年 筑摩書房
ずいぶん昔に「書評家の<狐>の読書遺産」(山村修・著)を買い、思い出したかのようにそれを読み始めたところで、むくむくとそこに紹介されている本が読みたくなってきた。というかすべてを制覇したくなった。
非常に短い文でどこか繋がりのある2冊を評しているもんだから、その2冊ずつ対で読んでいったら面白いだろうな、と思ったのだ。
ということで壮大(?)な野望が始まったのだが、まず一組目の「学究のパリ、文士のパリ」より「ガリマールの家――ある物語風のクロニクル」を。ちなみにこれの対になるのは「下駄で歩いた巴里」で、今目下読書中だ。
まず最初に断っておかなければならないのが、
森谷明子 「千年の黙 異本源氏物語」 2003年 東京創元社
試験前になると部屋がきれいになると言うが、私の場合はまったくそんなことがなく、簿記試験をあさってと迎える(日付が変わっているから明日か)今も、いつもの通り汚い。というかいつも以上。
その代わりといっちゃあなんだけど、読書が進む進む……。
ということでこんなに試験に迫っているのに、勉強もそっちのけで読み終わったのが「千年の黙 異本源氏物語」。
ついこの間読んだ「七姫幻想」が面白かったから、森谷明子さんの他の本を読みたくなったのだ。
ちなみにこの本は第13回鮎川哲也賞受賞作品。
平安時代好きで、清少納言より紫式部好きの私とてしては、二度も三度もおいしい題材だった。
Ruth Elwin Harris "Gwen's Story" 1994 Candlewick Press
いよいよQuantock Hills姉妹シリーズも最後、"Gwen's Story"を読み終わってしまったー
といっても、これで終わりというわけでなく、“続きを出す”的なことを言って今に至ってるだけなんですが。
確かにちょっと最後は続きそうな感じで終わるんだよね。早く出してくれーーー
というかこの作者、今何してるんだろう…… これ以外に書いているわけでもなさそうだし。
それはそうと、この"Gwen's Story"、実は全っ然話を覚えていいなかった。
日本語のタイトルが「グウェンの旅立ち」だとかいうのは覚えてたけど、なにがどう旅立ちなのかさっぱり覚えてなかったし、面白かったのか面白くなかったのかさえも覚えていなかった。
でも読み終えてみて、なんとなく覚えてなかった理由が分かった。
というのも、本作はグウェンの子どもの時の話よりも、大人になって他の姉妹たちに子どもができてからの話の比率が大きいから。
やっぱり子どもの時に読むものとしては、同年齢が主人公の話の方が関心深いもの。多分小さい時読んだ時は、なんの共感も得ないまま終わってしまったのでしょう。