小池真理子 「墓地を見おろす家」 平成5年 角川書店
これまた納涼!と題したホラー小説交換会でゲットしたもの。
夏に読んだ方が楽しかったであろうに、寒い秋に、しかもヨーロッパで、となるとあまり臨場感がなかった。
というか、今更だけどホラー映画は大変怖いけど、小説は全然平気なのよね~私。
ということでまったく怖くなかったです。
格安のマンションを購入した加納家は、幼稚園に通う娘が一人いる3人家族。
そのマンションはそこそこ都心なのに、大変安いし環境もいい。ただ問題なのはマンションの下には墓地が続く。しかも焼き場付き。
次々の奇怪なことが起き、続けざまに住人が引っ越していってしまって、最後には加納家とあと一家族、それと管理人夫婦だけになってしまった。
次々と起こる怪奇現象に、残りの一家族も音を上げ、とうとう引っ越してしまう。
引越しの日には霊の邪魔が入ったりするのだが、その家族はなんとか出て行けた。
一方加納家は、家を探し続けるのだが、やっと見つけたと思ったらそこが火事にあったり、そこの住人が急死したり、と家が決まらない。
とうとう管理人夫婦も一足先に引っ越してしまった。
ようやっと引越しの日になったら、完全に閉じ込められて…というお話。
最後のオチとしては(めっちゃネタばれです)
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Stephenie Meyer "Breaking Dawn", 2008, Atom
めでたしめでたしで終わるはずなのに、この長さはなんだろう…と思いつつ読んだ最終巻。
まぁ最後まで色々ありましただ。
Edwardとベラは、ベラが人間のまま結婚式を挙げる。
Jacobの乱入があったりするものの、滞りなくハネムーンにブラジルへと旅発つ。
そこで初夜を迎えたりなどなどのイベントがあり、あんなに嫌がっていた大学にも行こうという気になったところ…ベラは急に体調が悪くなり、妊娠したことに気付く。
慌てたEdwardは、ベラから"that thing"を取るために帰途につくのだった。
初めてのベラの目線以外となり、Jacob目線となる。
ベラの父親・チャーリーが落ち込んでいるというニュースを聞く。なんでもハネムーン先でベラが体調不良になり、面会謝絶だというのだ。
吸血鬼が何かしたに違いない!と怒り狂ったJacobはEdward一家の元へ駆けつける。
そこには憔悴したEdwardがいて、Jacobにベラを説得して欲しいと頼む。
なんとベラは妊娠しており、人間と吸血鬼のあいの子であるため、ベラの体調は著しく悪くなっているというのだ。
CarlisleやEdward達が堕胎させようとしているのに、Rosalieと結託してベラは拒絶しているというのだ。
ベラのプランは、産む時に死んでしまうだろうが、その時に吸血鬼にしてもらうというものだった。
もちろんそのプラン通りにいくのだが、そこで本の前半は終わる。
一体このぶっとさは何故に?と思っていると、吸血鬼の戦いが始まるのだった。
吸血鬼の世界では、幼児を吸血鬼にするのはタブーとされていた。
ベラの子供を見た、事情の知らない吸血鬼が勘違いをしてしまい、イタリアに住む吸血鬼のドンに密告する。
それに対抗するため、沢山の吸血鬼を呼んできて証人となってもらう。
まぁ、結果は言わずもがな。ハッピーエンドでした。
そんな大変なお話だけれども、一番印象的だったのが、Jacobがベラの子供にinprintしてしまうシーン。
いくら将来が見えたとしても、生まれたての赤ちゃんにinprintしちゃうなんてキモすぎる……。
Jacobが報われないからってそれはないんじゃないですか、と作者に言いたい。
なにはともあれ、長いシリーズを読み終えて達成感は並大抵じゃない。