名前を覚えきれない
保坂弘司 「大鏡 全現代語訳」 1981年 講談社
読書会の課題本。
平安時代が好きなので楽しみにしていたのに、仕事が終わらず欠席してしまった。
残念だった…
ずっと読みたいと思っていた「大鏡」を、やっと読むことができ、その機会をもらったとしておこう。
そして、私の愛読書、田辺聖子さんの「小倉百人一首」に出てくる話が多かったのが発見だった。
物語は、お寺の説法に聞きに来た老人が知り合いと出くわす。
二人とも自分の歳を忘れるくらいのご高齢で、古馴染みに出会ったのを機に昔話に花が咲く。
それが道長の栄華についてなのだが、それに辿り着く前に、歴代の天皇についてや、藤原氏のこれまでなどが語られる。
これを観客が聞いている、という態で、大鏡の書き手もその群集の一人ということになっている。
正直、最後の藤原道長の栄華についてはあまり面白くない。
最初の帝記も非常~に退屈だが、それが終わっての第2章からが面白い。
安倍清明は出てくるし、藤原佐理が出てくるし、政治の駆け引きとかがとりあえず面白い。
色々と田辺聖子さんの「小倉百人一首」と突きあわせたいところが出てきたり、とわくわくした。
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