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がらくたにっき |

「純情商店街」と改名してしまうのは、ちょっと興醒め・・・

ねじめ正一 「高円寺純情商店街」 平成4年 新潮社




長らくブログをほったらかしにしていたが、
(本をあまり読んでいないのと、読んでもブログにあっぷしてないのが溜まっているのと…)
いつの間にかAmazonのリンクサービス、終わってるんですね…
残念。。。

気を取り直して。
本日、高円寺に行くことになったので、
慌てて昨日、「高円寺純情商店街」を借りてきた。
高校の時に教科書に「六月の蠅取紙」が載っていて、面白かったので全部読もう~と思いつつ○○年。
よい機会とばかりに借りてきた。
因みに、5月に今の家に引っ越して、やっと昨日始めて図書館に行った。
めっちゃ近くにあるというのに…

一気に読めるくらい、するする読めた一冊。
何か事件があるわけでもなく日常を綴ったものだが、
描写が非常にリアルで、目の前に情景がありありと浮んだ。

うちの上司がたまたま商売人の息子なのだが
その上司の話・日常の考え方から垣間見える商売人の姿が
この小説でありありと描かれていて、サラリーマンの子どもとしては新鮮な世界だった。

例えば、卵の利益率が非常に低いので、卵を買いに来る客(しかも1個1個確認していて邪魔)にイライラするシーンで

 無理はない。一ヶ十一円からいちばん大玉でも十四縁の卵は、一ヶについてどれも二円しか儲けがない。百ヶ売ってもたった二百円にしかならない。おまけに夏になると腐る。江州屋乾物店が店をあける朝十時を待ちかねるようにお椀を持ってやってくる客は、前の日に卵を買ったが朝割ってみたら傷んでいたから取り替えてくれと言いにくる客で、卵を一ヶ取り替えるとその損を埋めるのに卵を五ヶ売らなくてはいけない。(p73)

とある。
これを中学生の主人公・正一が考えているのが、サラリーマンの子どもとは違う感覚だよな、と思う。

以下、各エピソードのあらすじ↓

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Category : 小説:現代
Posted by nizaco on  | 0 comments  0 trackback
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