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がらくたにっき |

「抱腹絶倒」と聞いてあきれる

島地勝彦 「愛すべきあつかましさ」 2010年 小学館




実家に帰った時、読む本がなくて読んだ本。
エピソードでじんとくるとこはあったものの、
元プレイボーイの編集長だからか、非常に男性向けの本で
何となく不愉快なところもあった。

今の日本はへなちょこな男ばかりだからダメなんだ!というのが
大まかな主張なのだが、
日本を作ってるのは男だかかよ、とイラッとする。

これくらい豪快な男を見習え!という話なのだが
下ネタも多いし、白けた気分になる。
更に小難しい単語にわざわざ意味を書いてあるのも
馬鹿にされている感じがしてイラッとした(ここまでくると完全な難癖)。

柴田錬三郎、今東光、開高健、横尾忠則など、実際に交流のあった人の話は
エピソードとしては面白いのもあったが
歴史上の「愛すべきあつかましさ」の人たちの紹介(ピョートル大帝、バルザックなど)となると
もうどうでも良かった。

正直、ただ「こんなエピソードがあるんですよ、ほら愛すべきあつかましさでしょ」と言っているだけなので
”だから何?”という感じで、歴史上人物ともなるとこじつけている感じが更に増し読む気がしなかった。

とかなり辛辣な感想しか抱いていないのだが
実はここで出てきた作家の本はほとんど読んだことがないので読んでみようと思った。

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Category : 新書
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江戸時代の商いが垣間見れるのは面白い

宇江佐真理 「聞き屋与平」 2009年 集英社



実家に帰った際に知り合いにもらった宇江佐真理作品をひたすら読むシリーズ。
「聞き屋与平」は特別面白い訳ではないけれどもつまらなくもない、極めて暇潰しに良い本だった。

連作のような形をとっておきつつも、一貫とした話も根底にある形で進んでいく。
正直な話、日常的な時代小説というと宮部みゆきで育った自分としては、
エンターテイメント性が低いのか、あまり心に残る感じがしない。
登場人物の平均年齢が高いからなのかもしれないが…。なにせ主人公はご隠居さんだし。

ざっとしたあらすじとしては、主人公は大きな薬屋さん「仁寿堂」のご隠居与平。
自分の息子に店を譲ってから、夜に外で人の話を聞く、という趣味の要素の強い商売を始める。
ただ人の話を聞くだけで、お代もその人の心遣いのみ。
いわゆる、教会でいうところの懺悔室みたいな感じだろうか、
皆、話を聞いてもらってすっきりとして帰っていく。

その話と昼間の与平の周りの出来事が組合わさって一話一話展開されていくのだが、
与平の過去にまつわる話が連作を繋げる骨格となる。

与平の父親は元々は仁寿堂の番頭さんだった。
仁寿堂が若い息子の手に渡ってからは、そのぼんぼん息子の放蕩ぶりに店が傾き始める。
そんな折りに火事にあい、店も全焼、また息子もそこで焼死してしまう。

息子のお嫁さん、つまり若奥さんは別のところへと再婚したのもあり
仁寿堂を与平の父親に譲る。

無から大きくし、更に与平も大きくして今の仁寿堂があるのだった。

だが、この火事に疑問を持つ岡っ引き長兵衛は
火事で亡くなった仁寿堂の若旦那は、故意的に助けなかったのではないかと睨んで
与平を煽りに訪れる。

そして最後に明かされる真実とは…。


という感じなのだが、いまいち盛り上がりにかける。
一応、真実はというと↓(ネタバレ注意)

Category : 小説:歴史
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その場しのぎの生き方はいけないということだな

高岡浩三 「ゲームのルールを変えろ」 2013年 ダイヤモンド社




今会社から行かせてもらっている研修の一環で
ネスレ日本へ企業訪問する機会に恵まれ、それを機に読んだ一冊。

高岡氏のコミットメント力にはただただ感嘆するしかない。
”これ”と決めてからの行動力・実行力が本当にすごい。

父親が42歳で亡くなり、その時に祖父も42歳で亡くなったと聞いた高岡氏は
自分も42歳までしか生きれないのではないか?という意識がどこかにあり
それが高岡氏の生き方に強く影響する。

神戸大学に一浪で入る、と決めて、本当に一浪で入ったり、
当時まったく売れなかったマギーブイヨンを売る、と決めて、新人にして売り方を確立してしまったり、
英語ができなかったので何とか安く会話力を身に着けようと交渉したり…と
若いころからコミットメント力がすごい。

目標・目的がしっかりと決まっていて、それに到達するのに最短距離は何か、ということを常に意識し
それが「ゲームのルールを変える」ということに繋がっているのかと思う。

Category : ビジネス書
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