柳広司 「聖フランシスコ・ザビエルの首」 2004年 講談社
柳広司の作品で前回読んだ「キング&クイーン」ががっかりものだったので、
リベンジということで借りてみた本書。
結果としては、まあ面白かったけれども、ジョーカーゲームシリーズや、「トーキョー・プリズン」は超えないかな、という感じ。
なんとなく、高野史緒だったらもっと面白く書きそうだな、と思ってしまった。
失礼な感想かもしれないけれども…
話の設定自体は結構面白い。
タイムスリップして、その先で起きる殺人事件を解決したりするのだ。
しかも、実在人物に憑依する形でタイムスリップし、問題を解決する時以外は
自分の意思ではなく、依代の意思で行動している。
以下簡単なあらすじ。
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浅田次郎 「プリズンホテルI 夏」 2001年 集英社
ちょっと軽い本が読みたいな、と思い
私の中では浅田次郎は外れがない、という印象が強いし
「プリズンホテル」が面白いとどこかで聞いたことがあったので借りてみた。
やはり面白かった。
荒唐無稽な話の中で、ホロリなところもあるという、
全体的にゆるゆるだけど締めるところは締める、というバランスがとれた話であった。
物語は、やくざが経営する、主にやくざ向けのホテルの話。
従業員が基本的にやくざか東南アジアからの出稼ぎの人だったりするのだが、
このやくざが、いわゆる”THE ヤクザ!!!”なのだ。
「あっし」「~なりやした」といった口調で話し、上下関係がぴちっと決まっている、人情味もあふれる、という
一昔前の、コメディになり得るようなヤクザ像。
刑務所でやっていたソフトボールがツアーの中に組まれていて非常に好評であったり、
カラオケも礼儀正しく、ヤクザ魂揺さぶる演歌を歌っていたりと、コミカルに描かれたヤクザがなんだか可愛らしい。
ざっとしたあらすじを言うと、
誉田哲也 「あなたが愛した記憶」 2012年 集英社
登録してるだけでまったく活用していない「読書メーター」から
定期的に送られてくる「週間おすすめランキング情報」メールにて
掲載されていた本書。
そういえば、「武士道シックスティーン」おもしろかったような記憶もあり
図書館で借りて来てみた。
内容としては一気読みするくらい面白かった。
ファンタジー要素が入ったサスペンスというのか。
ただちょっと残念だったのが、設定とかは面白いはずなのに、いまいちパンチに欠けること。
何でだろう…
あと、最後があまりにあっさりと終わっていて、そんな物事が簡単にいきっこない、と思ってしまったことだろか。
あともうちょっと、と何だか惜しい気がしてしまう作品だった。
と偉そうに書いてしまったが、以下あらすじ。