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がらくたにっき |

「ララペーヤ」という言葉の響きが好き

カイ・マイヤー 「鏡のなかの迷宮2 光る石」 遠山明子・訳 2003年 あすなろ書房




なぜか3部作のうち、2作目だけいつも使う図書館になく、
延滞しまくっている身では取り寄せることもできず、
やっと手に入った本書(やっと返したともいう)。

1作目を忘れてしまった気がしたので、1作目も借りて復習してから臨む。

児童書で人魚とかスフィンクスとかファンタジックな生き物が出てくるのに、
かわいいとか美しいとかがいっさいない。

主人公のジェニパなんて眼に鏡仕込まれて気持ち悪いし、
人魚なんて、鮫の歯が生えた口裂け女だし。
本書は地獄に行くので、さらにグロテスクなのが出てくる。
個人的にこれが最高だと思っている。
異形のものが出てくるなんて最高。

あらすじは以下の通り;

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突き詰めると色々とつっこみ所がありそうな設定ではあった

村田沙耶香 「殺人出産」 2016年 講談社




いっとき、本屋さんでよく見かけた本書。
殺人と出産、相反するものがひっついた衝撃的なタイトルが気になって
このたび図書館で借りてきた。

表題あわせて4作が入っている。

面白いか、面白くないかという次元を超えて、
「なんじゃこりゃ~~~」という感じで引き込まれた。
4作とも、今の世の常識とは異なった常識が存在しており、
不思議な世界を提示してくれる。
未知な世界をのぞく楽しみを得られる感じ。
ただし、わくわくするような世界ではないが・・・・

やはりその中で「殺人出産」が一番引き込まれた。
それまでがおかしいとされていたことが、どんどん常識となって
昔の常識が不可解なものになっていく様は、
ある種のホラーにも通じる気した。

以下、簡単なあらすじ;

Category : 小説:SF
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葉鳥さんをはじめ、上司には恵まれていると思う

高殿円 「上流階級 富久丸百貨店外商部II」 2016年 光文社




「上流階級」に2巻があるよ~と友達に教えてもらい、
図書館でさっそく借りてきた。
読み始めたら一気読みだろうから、疲れている時には読んではいけない!と思っていたのに
うっかり日曜日の夜に読み始めて、案の定一気読みし、
月曜日がきつかったという羽目に陥った。

仕事の鬼のつもりではないけれども、がむしゃらにやってしまって
結局、恋愛とかそっちのけで仕事一本になってしまっている、というのが
何となく共感を持ってしまうのだと思う。
(もちろん静緒のように仕事できる人間ではないが)

あと、個人的に桝家の関係がいいな、とも思ってしまった。
契約結婚、いいではないか。

というわけで、簡単なあらすじを;

Category : 小説:現代
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この「×」はへそだと思っていたのだが、あまりに高いのでへそではないのかと思い出してきた

カレー沢薫 「負ける技術」 2015年 講談社




どこか雑誌の本の紹介に載っていた本書。
何に惹かれて読もうと思ったのかすっかり忘れた上に、
作者であるカレー沢氏のことを何一つ知らなかったが、面白かった。

まずカレー沢氏が漫画家ということを知るところから始まったのだが、
ダメダメ具合をエッセイにしていて、そこが面白い要素となっている。
ついでにイラストもかわいくて面白い。

ただ、リア充のことをやたらと目の敵にしているが、
自分こそ結婚しているし、遠恋したことがあるみたいだし(それが結婚相手なのか分からないが)
あまり説得力がない。
自分でもそこら辺を突っ込んではいるものの、全然説得力がない。
ダメダメエッセイの分野でいえば、三浦しをんの方がずっと面白いなと思ってしまった。
(もちろん、未婚者だということだけではなく)

とはいえ、基本的には楽しく読ませてもらったので、
その中でも面白かったところを抜粋しようと思う;

Category : 随筆
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「七人の魔女」というのはかっこいいが、「セブン・シスターズ」というルビには魔女要素がない

百田尚樹 「海賊とよばれた男(下)」 2014年 講談社




以下、割とマイナスレビューなのでご了承ください。

上巻を読んでしまったので、仕方なく読んだ下巻。
つまらなくてまさに流し読み。
事実をだらだら書いてあるだけだから、小説と呼んでいいのか分からないくらいの
物語性のなさであった。

簡単なあらすじを書くと、
国岡商店は数々の邪魔に合う。
そこで戦うにはタンカーが必要だということになり、タンカーを造るのであった。
そのタンカーの名前は日章丸。

アメリカから石油を輸入していたのだが、そこも阻まれてしまう。
そこで次に目をつけたのが、イランであった。
イランはイギリスと石油をめぐる利権争いのまっただなかだった。
国岡商店は、そのイランから石油を買うことになる。

イギリスの目をかいくぐって、イランまで日章丸が行くシーンは
さすが山場だけあって面白かった。

その後、イランでクーデターが起きる。
それはCIAが裏から操作したものであった。
新政府と国岡商店は前のようにはいかなくなってしまう。

ただし、国岡商店はその頃には巨大化していた。
おかげで精製工場を建設する。

といった感じで、鐵造が亡くなるまで話が続く。

小説というより、テレビのドキュメンタリーで再現ドラマを見ているようであった。
それが対して興味もない石油となるとますます苦痛であった。
もうどんなに話題になっても、百田尚樹氏の作品は読まないだろうな…

Category : 小説:歴史
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表紙の百閒先生の鼻から出ている線は…?

内田百閒 「百鬼園随筆」 平成14年 新潮社




確か、予定から次の予定までに家に帰るのにも微妙だし、だからといって他にやることがないので
本を読んで時間をつぶそうと思っていたのに、本を持ってくるのを忘れてしまった!
そこから本屋に直行、散々悩んだ末に買ったのが本書だった。

やはり内田百閒好きだな~~~と思う1冊。
なんだか飄々としていて、子供じみていて、多分側に居たら困るけれども、どこか憎めない。

本書は、最初の方は色々と話題があるが、
中盤くらいになると九割がた借金の話になる。
もうそれはしつこいぐらい。
そこらへんが若干飽きるところではあるが、
ずっと借金は自分が悪くない、といった感じで突き進むのは面白い。

以下、面白かったところを抜粋する;

Category : 随筆
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出てくる日本人女性がひどすぎる!

浅田次郎 「わが心のジェニファー」 2015年 小学館




あまり積極的に読みはしないけれども、浅田次郎の作品は読むと外れはないという印象はあった。
なので、何かの紹介で本書が出ていた時に、読みたい本リストに付け加えておいた。

が…
正直、本当に失望させられた。
のっけから面白くない。
何度も止めようかと思ったが、もしかしたら面白くなるかもしれない、という想いで読み続け、
やはり面白くないまま終わった。

面白くなかった理由としては、
まず、やたらめったらと日本礼賛なところ。
外国人の目から見た日本、という設定だが、日本が素晴らしい!ということしかない。
日本に対する困惑などほぼゼロで、ただただ称賛しかない。
本当に、「どうしちゃったの!?」と正気を疑うくらいの軽率さだ。

次に、主人公は婚約者がいる身で日本に来るのだが、
女性に対してとても軽率である。
やはり、女性としては不愉快極まりない。
しかも不貞を働いた後に、普通に婚約者へ手紙を出しているところが神経疑う。
もちろん、女性と一緒にいるところはきれいに抜き取られた状態で書かれている!
「何が“わが心のジェニファー”だよ!」と毒づきたくなる。

以下、簡単なあらすじ;

Category : 小説:現代
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