山本一力 「たまゆらに」 2011年 潮出版社
本の紹介雑誌に出ていた本書。
初めての作家だったけれども結構面白かった。
何よりも物語の進め方というか、構成が面白かった。
多分、普通の筋書にしてしまうと何とも単純な話で、終わりもあっさりした感じがするだろうけれども
この話の順番だからこそ感慨深く終わった。
ただ、話がぶちぶち切れた感じもところどころあったが、連載ものだったということを鑑みると
それは仕方がなかったことなのかもしれなし。
以下あらすじ;
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小川糸 「つるかめ助産院」 2010年 集英社
ふと図書館で目に留まって、久しぶりに小川糸の作品を読んでみた。相変わらず、食べ物の描写が秀逸で、お腹が減る…
「食べる」ということに対する姿勢が素敵だなと思う。
ただ、また”いかにも「女!」という頼りない女性、
しかも前時代的な、男性に依存しないと生きていけないような女性が
傷ついてどこかにたどり着くが、最終的には救われる”というストーリーか…と思ってしまった。
(確か「食堂かたつむり」もこんな感じじゃなかった?)
正直、今回の主人公みたいな女性、絶対に友達になりたくない。
ついでに、周りも心に傷持っている人のオンパレードでお腹いっぱいである。
暗い過去もなく、割と楽しく暮らしているのに対して罪悪感を持ってしまうくらいの勢いだ。
極めつけは最後があまり納得がいかなかった。
以下、簡単なあらすじ;
高殿円 「剣と紅」 2012年 文藝春秋
違う作品を借りようとしたがなかったので、別の作品をということで本書を借りてみた。読んでみて思い出したが、そういえばこれ、去年の大河ドラマの直虎の話であった。
その前にやった「真田丸」にめちゃくちゃはまった身としては、
敵方と思うと観る気がしなくて観てなかった上に、
高殿円氏も小説を書いていたのを知っていたけれども読む気もせず…
しかし読み始めたのでそのまま読み進めたのだが、
正直、歴史ものを書くって難しいんだろうな、という感想を抱いてしまった。
やはり、舞台は現代で、働く女性を書くとピカイチだと思うが、
歴史ものとなると、あまり光らないかな、というのが正直の感想である。
特に歴史的人物は、親子・親戚とで名前が非常によく似ている。
各人物のキャラ付けがちゃんとされていて、ある程度の愛着が各人物についていれば見分けは着くが、
そうでないと「誰だっけ、この人?」が頻発してしまう。
せめて、家系図なりを付けてくれていれば良かったのだが、
それもなかったので、誰か分からずに読み進めるという状態になってしまった。
主要人物だけでも分かれば良いかとも思ったが、
親戚関係が分かっていないと、主要人物の無念さがよく伝わって来ずに
やはり知っとくべきだったか…ということが多々あった。
簡単なあらすじは以下の通り;
塩野七生 「ローマ人の物語9 ユリウス・カエサル ルビコン以前[中]」 平成16年 新潮社
前の巻から大分空いてしまったローマ人の物語シリーズ。今まで図書館で借りていたのが、この巻は買って読んだのが、なかなか進まなかった理由かと思う。
この巻では、カエサルがいよいよ活躍しだして、ガリア戦記の時代となる。
ただ戦いの内容の問題なのかもしれないが、ハンニバルの時みたいなワクワク感はない。
カエサルにハンニバルのような魅力を感じない、というのは、完全に個人の好みの問題かと思うが…
簡単な流れとしては、ポンペイウスとクラッススを結び付けて「三頭政治」を始める。
それを背景に、ローマを離れ北の方へ制定しにいくのだった。
というのは、ガリア人が移動する動きが起こり、その原因となるのがゲルマン民族が侵攻してきたからだ。
ガリア人が移動すると、必ず問題や戦が発生する。
その地域を収めていたローマとしては避けなければならないところだったのだ。
以下、気になったところを抜粋していく;
Tatiana De Rosnay "Sarah's Key", 2007, St.Martin's Griffin
紀伊国屋の洋書セールで買ったものの、ずっと積読本になっていた本書。友達が面白いと言っていたし、映画化もされた本だったので期待はしていたのだが、
なんとなく読まず仕舞いで、やっとこさ読んだ。
話はナチス占領下のフランスで起きた、ユダヤ人大量検挙事件、
決して明るくはない。
しかし、これがこのようなテーマで適切な表現か分からないけれども
ミステリーっぽく、謎を解き明かしていくような構成だったので
落ち込むような内容であってもぐいぐい読めた。
何よりも、パリでそのようなことがあったことは知らなかったので
(ドイツに占領されていたのは知っていたので、よく考えたら想像できたものの)
そういう意味では読んで良かったと思った本だった。
構成としては、過去と現在が交差するのだが、
正直、現在の話が割とどうでも良いというか、「アメリカ人…」という感じだったので
読了後に「すごく良かった!」と満足するものではなかった。
以下、あらすじ;
夢枕獏 「沙門空海 唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一/巻ノ二/巻ノ三/巻ノ四」 2004年 徳間書店
「空海」の映画の予告を見て面白そうだな、と思ったら、夢枕獏の小説が原作と知り、慌てて図書館で予約した。
そしたら一気に四巻届いて、しかもすべて分厚くて、持ち運ぶのが大変であった…
そして読みながら、染谷翔太氏は空海というより橘逸勢っぽいよな、と思い、そういえば橘逸勢は誰がやるんだ?(ほぼ出てこないはずの阿倍仲麻呂の阿部寛ばかりがポスターに出てるし…)と思って調べたら、どうやら橘逸勢は出てこないみたい…
橘逸勢のポジションは白楽天っぽい…
橘逸勢が好きなのに、ちょっと映画を観に行く気が薄れて、本末転倒になりかけである…
さて、本の感想だが、太いわりには夢枕獏っぽく、会話文が多かったのですらすら読めた。
空海については、司馬遼太郎のを「空海の風景 上・下」を読んで、あまり良い印象がなく、
むしろ最澄の方が好きだったのだが、やはり司馬遼太郎よりも小説小説しているので、空海が魅力的だった。
とはいえ、やはり天才天才と持ち上げられているので、どちらかという橘逸勢の方が好きで、もう少し橘逸勢を強く出してほしかったのもあるが…
因みに、空海と橘逸勢の関係は、「陰陽師」の安倍晴明と源博雅に似ている。
四巻ある物語をざっとまとめると以下の通り;
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