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がらくたにっき |

そういえば読み途中の「新・平家物語」が読みたくなった

吉川英治 「三国志(一)桃園の巻」 平成25年 新潮社


恥ずかしながら、今の今まで読んだことがなかった三国志。
漫画も読んだことがないので、劉備、関羽、曹操、諸葛孔明など名前は聞いたことがあれども、
誰が誰かなのかは分からないしまつ。

しかし、先日会った人(因みに女性)が、ものすごく三国志が好きで、
会社に行く時に読んで「戦に行くぞ!」と気合いを入れている、というのを話していて、
何だか是非とも読んでみたくなった(会社に行くのが辛いというわけではないけれども)。

その方からは、読みやすいもの…ということで漫画を勧められたのだが、
ビジュアルが固定してしまうのが恐かったのと、
図書館派であることから、吉川英治の「三国志」を読んでみることにした。
北方謙三と宮城谷昌光とも迷ったけれども、宮城谷氏には難しそうだし、
北方氏は読んだことがなかったので、
とりあえず、確実に読みやすいと分かっている吉川英治版を読んでみることにした。

1巻は、まだ興奮するようなシーンはないが、そこそこ面白い。
ただ、吉川英治の作風は、中国大陸でなく日本列島な感じがする。。。
それはそれで面白いんだけれども。

1巻の中身はというと…
後漢末の時代、宮廷はすっかり腐敗しきっていた。
そんな折に黄巾賊が跋扈し、安寧からほど遠い世相となっていた。

そんな中、漢の中山靖王劉勝の祖先である劉備と、関羽・張飛は義兄弟の契りを結び、
黄巾賊の討伐に乗り出す。
ところが、彼らが戦勝をあげても、役職もつかないということで褒美も録に貰えない状態であった。

やっともらっても、賄賂を贈らなかった為、あらぬ罪を着させられそうになったのを
張飛が激怒し、役人に暴行を加え、それをきっかけに逃亡生活を送ることになる。

一方、中央では霊帝が亡くなる。
それをきっかけに、反乱があり、結果、董卓が無理矢理、その後たった帝を廃位させ
その弟を帝につかせるという、暴挙に出る。
その董卓を暗殺しようとして失敗した曹操が逃げる、ということで1巻は終わる。

董卓・曹操はもちろん、袁紹も聞き覚えがあるし、
呂布が赤兎につられて養父を殺すのは、古典の漢文でやったな…などと
断片的に知っている名前が繋がっていく感じがした。

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Category : 小説:歴史
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ベビーカーの話はさすがに本当の警察はこうじゃないでしょう…と思った

石持浅海 「玩具店の英雄 座間味くんの推理」 2012年 光文社


重そうな本を借りた時に、合間に読む用に読みやすそうな本を借りようと思って
おなじみの石持浅海の本書を借りてきた。
結局、これしか読み終わらない内に返却期限が来てしまったのだが…

連作集だったのだが面白かった!
普段、短編の類は物足りなく感じてしまうたちなのだが
石持浅海の場合は、そんなこともなく楽しめてしまう。

本書はタイトルにある通り、座間味くんが出てくる。
物語としては、「心臓と左手」の続きになっていて、今回は大迫警視生(本書では警視正になっていた)ではなく、その後輩が事件を語る。
趣向は、警察の成功事例・失敗事例から「犯罪を未然に防ぐ研究」をしている後輩・津久井が
過去の成功事例・失敗事例を話し、座間味くんが「それって…」と違う見解を述べる、というもの。

読んでいくうちに、最初に提示される事件のあらましから
どこが不自然なのかを考えて、座間味くんの指摘事項とそれが合っているのかを見るのが楽しくなってきた。

以下簡単なあらすじ(ネタバレ含む);

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上海から戻ってきて再読しようかと思ったが、図書館の返却期限がとっくに過ぎているという

荘 魯迅 「上海時空往来」 2010年 平凡社


ゴールデンウィークに上海に行くので、借りてきた本。
とはいえ、読み終わったのは上海旅行中だったが…

上海の歴史がざっと書かれており、
ガイドブックなどよりはそれが詳しいので(とはいえ、ものすごく深堀しているわけではない)
上海に行くのに読んでおけば、理解が深まった良い気がする。

日本人向けに書かれた本ではあるものの、ある意味遠慮なく日本人による占領についても書かれているので、そこらへんも考えさせられた。
南京虐殺の人数が実際はもっと少なかった、などと、言われるほど日本はひどくなかったという説もあるが、
真実がどうであれ、被征服者の感情は決して良いものではないので
そこは謙虚に受けとめなくてはいけないと思った。

簡単に中身に触れると;

Category : 紀行文
Posted by nizaco on  | 0 comments  0 trackback
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