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がらくたにっき |

うちにあるオブジェ、もしくは物置と化してるピアノに申し訳なくなってきた


宮下奈都 「羊と鋼の森」 2015年 文藝春秋



ブクログの本検索の例文(?)で本書のタイトルが出ていたので、
そういえば本屋大賞を受賞した作品だよな、と思って、図書館で探してみたらあったので借りてきた。

そういや同じ作者の本、読んだことあるはず…と思ってブクログで本棚検索してみたら「太陽のパスタ 豆のスープ」を読んでた。
その本は随分の酷評だったけれども、本書はすごく面白かった!

まず、ピアノの調律師の話というところが、なかなか無い設定で面白かったし、
淡々と自分の追い求めている道を探していく話も好きだったし、静かな雰囲気が良かった。
舞台が北海道というところが、なんとなく空間的広がりを感じて、この本の雰囲気に合っていたように思う。

以下簡単なあらすじ

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Category : 小説:現代
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評判を知らずに読んだのが吉と出た

著者 : 中村文則
文藝春秋
発売日 : 2016-06-18

中村文則 「私の消滅」 2016年 文藝春秋


昔に行った読書会で紹介された本。何人かに面白いと言われたのに、なぜか手を付けておらず、やっとこさ借りてきた。
妹が借りてきたのを見て、「面白い?」と聞いてきたので、まだ読んでいないと答えると、自分は面白いと思わなかったから気になったのだと。
そう言われて期待値がガクッと下がったからなのか知らないけど…
面白かったーーーーーーーーーー!!!

興奮のまま妹に「普通に面白かったけど!?」とLINEすると、
芸能人がこぞって絶賛していたけれども、「それほど面白いか…?」ということらしい。
「人間の本質を描いている」とあったりするけど、そうか…?と思う、と聞いて
あ、ごめん、私の面白かったっていうのはそういう話じゃないわ、ってなった。

そういう話の深さで面白いと言ってるのではなく、エンターテイメントとして面白かったんだ。
ごめん、深さはまったく感じなかったわ。私の読解力の問題かもしれないけど。
”物語”というよりも、レトリックというか、構成の部分、技術的な部分がうまくて面白かった。

というのが私の感想です。
強いて云えば、めっちゃ凝った推理小説読んで、面白かったーーー!と思うのと同じというか。

以下、ざっくりとした話の内容。ネタバレになるかも…

Category : 小説:現代
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いっそロマンス小説が読みたかったよ

角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日 : 2003-11-22

三浦しをん 「ロマンス小説の七日間」 平成22年 角川書店



大分昔、当時、読書会で知り合った人に、”三浦しをんが好き”と言ったら、「面白いよ!」と強く勧められた本。
意外にも近くの図書館になくて、取り寄せなくてはいけなかったので、ずーーーっと読んでいなかったけれども、やっとこそ読みました。何年越しになるのか…

満を持して読んだけれども、残念ながらそんなに面白くなかった・・・・・・・・・・
やはりエッセイから入ってしまった作家の小説は抵抗があるというか。特にあけすけな三浦しをんだからこそ抵抗があるというのか。
それを抜きにしても、結構納得のいかない話だった気がする。

簡単にあらすじを書くと;

Category : 小説:現代
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宮崎あおいがお栄なのは可愛すぎる

新潮社
発売日 : 2016-03-22

朝井まかて 「眩」 2016年 新潮社



実は朝井まかての名前を知ったのは「眩」。読みたいと思いつつ、図書館ではずっと借りられていてなかったのが…
年末に図書館に行ったら置いてあった!慌てて借りたのは言うまでもない。

北斎の娘、お栄が主人公となると、偉大なる父親を持った娘の話、ということで「阿蘭陀西鶴」に構造が似ている。
でもこちらは、お栄自身も素晴らしい絵師になるし、大阪と江戸の違いなのか、お栄はさばさばしている。
ただの親子というよりも、師匠と弟子という関係も含まれているので、娘が父親として接するのは、また違った側面がある。

ただ個人的には、「阿蘭陀西鶴」の方が、読了後の満足度が高かった。
こちらは、あまりにお栄ができてしまっていて、ちょっとつまらなく感じてしまったのかもしれない。

簡単なあらすじを書くと

Category : 小説:歴史
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マグリットみたいな表紙


チェ・ナムジュ 「82年生まれ、キム・ジヨン」 2018年 筑摩書房



本屋さんにあった本、思わず立ち読みして読了してしまった。
電車の広告で、”韓国のアイドルが読んだとつぶやいただけで炎上した”だの、結構な煽り文句で宣伝していたので、タイトルだけはよく見かけたので、ちょっとは気になっていたものの、図書館で借りる発想にはならず。
でも空いた時間に本屋さんに立ち寄った際に、読みやすかったのもあって一気読みしてしまった。

何気に、初めて読んだ韓国の小説。
ほぼすべての登場人物が”氏”呼びしていて、例えば”キム・ジヨン氏”という感じで、ちょっと違和感があった。

物語の進め方としては、精神科医によるキム・ジヨンのレポートみたいな形になっている。

それによると、キム・ジヨンは子供が1人いて、夫と三人暮らししている専業主婦。
ある時から、自分の母親などが憑依してしまう、という現象が起きる。
第三者である夫でさえも、確かに義母(キム・ジヨンの母親)が乗り移っていると納得してしまうくらいの現象。

なぜそんなことが起きるのか?という問いかけに応えるかのように、キム・ジヨンの祖母の代から、キム・ジヨン自身までの身の上の話が始まる。
いずれにしても、男尊女卑の感覚が根強い。
キム・ジヨンにいたっては、やっとの思いで就職しても男女での雇用形態(給料含め)に差があったり、夫は理解あるものの夫の両親はキム・ジヨンに子供を生まないのか言ってきたり、子供ができたら仕事を辞めなくてはいけなかったり…と、男であれば通らない苦難の道を強いられる。
更には、就職したくても子供がいては就職できないのに、子供を連れて公園で飲み物を飲んでいると、若いサラリーマンたちに「夫のお金で悠々自適に暮らしている」と侮蔑の言葉を吐かれたりする。

韓国の事情を知れたということでも、決してこれは対岸の火事ではなく日本でもあり得る話ということでも、有意義だったと思う。
ただ、キム・ジヨンのおかしな現象とか、ましてや精神科医の調書、という形式とか取らなくてもよかったのではないかと思った。
あまりその設定が活かされていないので、なんでわざわざこの設定にしたのか理解できなかった。

Category : 小説:現代
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モリ―の容姿で分からなかったのがびっくり


柳広司 「ナイト&シャドウ」 2014年 講談社



ずっと読みたい本に入っていた本書。
以前読んだ「キング&クイーン」に出てくる登場人物の話らしいが、過去の自分の感想を見ると、結構評価が低いし、どうしたもんかな~と思っていた。
更に最近、同じ著書の「風神雷神」の上巻を中盤まで読んだものの、あまりに合わなくて挫折したのもあったので、読むのにはためらいがあったが、世の評価は良いし読んでみるかと思って借りてきたのだった。

結論からすると、うーーーーーーーんという感じ。
話の中核となるところがちょっと軽いのと、それに女性が絡むのが更に軽くしている。
なんというか、ステレオタイプの女性が絡むと、ただただうざいだけ。ちょっと女性の描き方が下手なんじゃないかとまで思えてきた。

「ジョーカーゲーム」を読んだときの、良い意味での衝撃をまた味わわせてくれないかなぁと残念に思ってしまった。

以下ネタバレ有りのあらすじ↓

Category : 小説:現代
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各章の扉が活字の写真になっていておしゃれ


ほしおさなえ 「活版印刷三日月堂 海からの手紙」 2017年 ポプラ社



あまりに面白かったので、図書館にすぐ行って続編を借りてきた「活版印刷三日月堂」。
2020年の初読了本となった。
正直なところ、あまりに期待値が高すぎたせいか、本書はそこまでの感動はなかったけれども、面白いことは面白かった。

以下、各章の簡単なあらすじ; 

Category : 小説:現代
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