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がらくたにっき |

自分の無知がよく分かった本


ハンナ・アーレント 「イェルサレムのアイヒマン」 大久保和郎・訳 1969年 みすず書房



雑誌で紹介されていた本で、この前にナチスをテーマにした本を読んだので、続きのような気持ちで読んだが…
多分、紹介されていたのは新訳版で、図書館にあったのはこの古い訳しかなく
めちゃくちゃ読みにくかったーーーーーー
ナチスに関する知識が本当に乏しい私にとっては元から難しい本だったと思うけれど
この訳の難しさが、読みにくさに拍車をかけていた。
例えば、ナチがナツィになっていたり、ノルウェイがノールウェイになってたり…細かいけれども、そういうちょっとしたところの積み重ねが読みにくくしてる!

読み始めてしばらくしてから「解説」を読んで、本書の立ち位置的なものを把握してからは、少ーーーしばかり読みやすくなった気がした。
「解説」より。本書が連載当初から批判にさらされており、主に3つの論点で批判されていた。
まず1つ目。ナチ時代にナチに批判的だったドイツ人側からの抗議としては、ドイツ人すべては同罪とする著者の見方、特に反ヒットラー抵抗運動の人々への著者の冷たい否定的な評価に対して。
2つ目はユダヤ人からで、ユダヤ人自体が自民族の破壊に協力した、という著者の断定に対して。
3つ目も同じくユダヤ人からで、アイヒマンの描かれ方に対して。アイヒマンは果たして一介の下僚にすぎず、小心な平凡な人だった、という描き方に対してである。
この3つが分かったことで、いくぶんか、著者の主張が分かった気がして、そういう意味で文章を理解しやすくなったなと。
あくまでも、少ーーーしばかりですがね。

因みに著者のアーレント氏もユダヤ人であので、2つ目の論点についてはまったくの部外者からの批判という形にはならない。

何はともあれ、完全に理解できていないがゆえに、きちんとまとめられないので、自分にとって重要と思った部分を抜き出してみる。
完全なる引用ではなく、読みやすいように改行・漢字を変更しているのであしからず…

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Posted by nizaco on  | 0 comments  0 trackback
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