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がらくたにっき |

スタバで読んでいたら、隣に座っていたアメリカ人に興奮気味に話しかけられた一冊

George R.R. Martin "A Game of Thrones", 2011, Bantam Books




本屋でベストセラーとして出ているわ、まったく参加していない「洋書を読もう」コミュでも話題になっているし、しかも某英会話教室のセミナーで教師が好きな本のプレゼンをするというのに参加してみたら参加されているし…ということで積ん読になっていた「A Game of Thrones」にやっと手を出した。

しかし、しんどくてしんどくて、なかなか先に進まないまま半年ほど経ったところで…
ある一文からガラッと面白くなって、そこから時間を惜しんで読みまくった。

ファンタジーではあるけれども、あまり非現実的なことは起きず、中世のヨーロッパ的な話。
ドラゴンであったりDirewolf(普通の狼より大きな狼)や、"the Others"と呼ばれる得体の知れないものが出て来たりするが、基本的には政治的な話で非常に面白かった。

話は複数人の視点にたって進んで行く。
であるため、最初の方は誰が何なのか良く分からないので、馴染むのに非常に時間かかる。
読み進めて行くうちに、誰と誰が敵同士なのかとか、この王国の歴史が分かっていくようになっている。
(以下あらすじ:ネタばれあり)

まずこの世界観としては、冬が長い間来ていないという世界になっている。
また北の方にthe Othersと呼ばれる怖ろしい存在があり、the WallにてNight's Watchと呼ばれる人たちがthe Otherから王国を守っている。

この巻での主人公格はEddard StarkとDaenerysといえるだろう。

Eddardは北のWinterfellという領地を持つLord。
王国を統べる王であるKing Robertとは一緒に戦で闘ったこともある大親友である。
Eddardの妻Catelynの妹(Lysa)の夫Jon Arryn卿はKing's Handだったのだが、病に侵され死んでしまう。
と思った時、Catelynの元へ妹から、夫は殺されたのだ、というメッセージが来る。
なんでも王の妻の出身であるLannister家の陰謀だというのだ。

この真相を確かめる為に、Eddardは乗り気でなかった、Handになるために王宮に行くことになる。
それが決まり出立する前に、Eddardの息子Branが何者かに窓から落とされる、という事件が起きる。
読者には分かるのだが、Branは屋根などに登るのが好きな男の子で、登っている時に、Winterfellに訪れていた王一家(王の家族+Lannisterの人たち)の内誰かの秘密を見てしまう。それに気付いたその人によって、そこから落とされてしまうのだった(読者は誰かまでは分からない)。

一命はとりとめたものの意識がずっと戻らない。
Branは愛すべき子だったのもあってCatelynは抜け殻状態になってしまう。
そんな状況の中、Eddardは娘二人(SansaとArya)を連れて王宮へ、長男であるRobbはEddardの代わりにWinterfellを守ることに、次男であり私生児であるJonはNight's Watchになるためにthe Wallに向かうのだった。

この後、王宮で色々あったり、the Wallでは森に見回りに行ってはNight's Watchが次々に行方不明になったりとする。

一方Daenerysの話はというと…
彼女は今の王朝の前に王国を統治していたTargaryen家の姫である。
Targaryenはドラゴンの血を受け継ぐものとされている。
現王のRobert達に倒されて、残ったのが王子ViserysとこのDaenerys(Danny)だけであった。
二人は放浪の旅に出て、特にViserysは王国奪還を夢見ている。
その為にDaenerysは異国の王と結婚するのだった。

さて話はEddard側に戻すと。。。
CatelynはBranの側から離れられないくらい意気消沈するのだが、ある時Branが殺されそうになる。
刺客が持っていた小剣を持って密かに王都へ向かい、そこでその小剣はLannister卿の息子で、王妃の弟であるTyrion(因みに小人)のものだと分かる。
そしてWinterfellに戻る途中、ばったりTyrionに遭遇したCatelynはTyrionを捕まえてLysaの領地へと向かうのだった。

CatelynがLannister家の者を人質にしている、ということでEddardは分が悪くなったりするのだが…
そんな中Jon Arryngが殺された理由を探るのだが、どうやらKing Robertの隠し子がキーになっているらしい、少なくともJonはRobertの隠し子を探し当てたということまで分かる。

そして捜査を進めている内に、実は王妃とその兄Jaime Lannisterは近親相姦の仲で、なんと王と王妃の間の子供達は、実際はJaimeとの間の子供だったというのが分かる。
つまりKing Robertの血を受け継いでいるのは、その隠し子だけだというのだ。
Eddardは王妃を詰問して、それを認めた王妃に王宮を去るように促す。

これでLannisterの力を排除できたかと思ったのだが…なんとその時、King Robertが巨大猪にやられたと大怪我を負って帰ってくる。
瀕死の状態で王はEddardにJofferyが成人するまでの後見人を頼むのだが、やがて死んでしまう。
EddardとしてはJofferyはRobertの血が入っていないし、ということで、Robertのすぐ下の弟に手紙を送ろうとするのだが、それを王妃に見つかってしまい、逆賊扱いを受け投獄されてしまう。

そんな混乱の中、Aryaは王宮を抜け、Sansaは逆に閉じ込められる。
Catelynもその頃にはTyrionを手放さなくてはいけない状態になっており、Winterfellに帰る。そしてEddard奪還のためにRobbは兵をあげようとしている矢先に…

SansaがJoffreyに懇願してEddardを解放してもらおうとしていたのに、非道にもJofferyはSansaの前で、民衆の前でEddardを処刑してしまう。
その民衆の中にはAryaも居て、阻止しようと出て行きそうになったところを、Night's WatchのYorenに止められる。YorenはEddardに恩があったので、Aryaを助けたのだった。
Night's Watchをリクルートに来ていたYorenは、Aryaを男の子と偽って、他のNight's Watchになるべき男の子たちに紛らせて北へと行くのだった。

最後にDanny。
兄のViseryは目に余る言動により、Danyが嫁いだ民族によって殺される。
やがて王の子供を身ごもるが、ある戦で王は大怪我を負い、それが元で遂には死んでしまう。
子供も失くしてしまったDanyは、王の遺体を焼きながら、自身もドラゴンの卵と言われている石を持って火に飛び込むと、焼けないどころか卵からドラゴンが孵る。
というところでこの巻が終わる。


実際はもっと色んなことが起きている。
例えばWinterfellでDirewolfの子供が見つかって、丁度Stark家の子供と同じ数だけあったので、それぞれ飼い始める。
Stark家の紋章が狼ということもあって、まるで守護神のようについているのだが、王宮にあがったSansaとAryaだけ失くしてしまう。
というのが、SansaとJoffreyがデートしている時に、Aryaが肉屋の息子と剣術の練習をしているところに遭遇、それを見たJoffreyがその男の子をめった打ち、それに怒ったAryaがJoffreyに歯向うところをAryaのDirewolfが襲いかかる。
そんなことがあってDirewolfは危ないとなり、AryaとAryaのDirewolfが行方不明というのもあって、まずはSansaのDirewolfが殺されてしまう。Aryaはこのまま戻ったら自分のDirewolfも殺されてしまう、と思い、追い払って戻ってくるのだった。

というようなことが起こったりする。
とにかく読み応えのある本であった。

が、残念なことにEddardが死んでしまうのを知っていたんだよな…
その英語教師によるプレゼンの中で「この本のすごいところは主人公格の人が死んでしまう」と言われたり、ドラマのレビューで同じようなコメントがあったりして、正確に誰が死ぬとは出ていなくても、読み進めて行くうちにEddardしかいないよな、と分かってしまうのだ。しかもなんとなく死に方も分かるしね。
それだけが非常に悔しかった。
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Posted by nizaco on  | 1 comments  0 trackback

1 Comments

麻里 says...""
そーなんだ!流行ってるんだね。最近の本事情に追い付けてないわー
2014.09.27 21:48 | URL | #- [edit]

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