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がらくたにっき |

アルキメデスはこの時代の人だったか!と改めて気付いた

塩野七生 「ローマ人の物語4 ハンニバル戦記[中]」 平成14年 新潮社




いよいよハンニバルがローマに攻めてきてわくわくする巻であった。
今のところ、一番面白い巻(まだ4巻目だけれど)。

あまりに楽しみすぎてこのレビューを長々と書いていたのだが
限りがなくなり、しかも図書館からの督促が何度も来ることになってしまったので
結局、短くまとめることにする。

29歳のハンニバルが象を引き連れてアルプス越えをしたのは有名だが、
その裏の事情、それから先のことはよく知らなかったので
ものすごく面白かった。

そもそも、象を引き連れた若い天才的武将ハンニバル、
本国からはなかなか援軍が来ない中、戦果をあげていく、
そこに登場する、若くて美男子のスキピオ…
これだけでも面白い要素しかない。

さて、簡単に要約すると。

ローマを倒すにはローマ国外ではなく、イタリアに攻めなくてはいけないということをハンニバルは知っていた。
そして残る道筋はアルプス越えしかなかったのだ。

そこで興味深いのが、

同時代人に比べて彼が断じて優れていたのは、情報の重要性に着目していたことであった。(p23)

というところ。

アルプス越えも、ガリア人がアルプスを越えているのを知っていたから不可能でないと確信していた。
ガリア人を味方につけたり買収しながら、アルプスまでの地を渡り、
最後のアルプス越えも犠牲を払いながらも渡り切った。
こうした経験が、兵たちの結束を固めた。

こうして迎えたティチーノの戦いでは、ハンニバル軍が圧勝する。
さらにカンネの戦いでは、ローマはこれまでにない、そしてこの先でもないくらいの敗北を喫す。
最大の敗因としては、ハンニバル軍は騎兵をメインとしていたところあった。
それに対して、ローマは歩兵メインで、騎兵はほぼなかった。

ハンニバルが目指していたのはローマ連合の崩壊であった。
だが、どんなに戦果をあげても、ローマ連合の完全なる崩壊には至らなかった。
加えてカルタゴ本国からの援軍が来ない。
もともと積極的でなかった上に、ローマがその生命線を断ち切ろうと躍起になっていたからだ。

そうして現れたのが24歳のプブリウス・コルネリウス・スキピオであった。
彼は40歳以上という年齢資格をはるかに下回りながらも、スペイン前線の総指揮を願い出る。
父・叔父の敵を取りたいという熱意におされ、
元老院はプラエトル(法務官)の経歴もない彼をプロプラエトル(前法務官)ということにし、
彼と同格の権限をもった人をお目付け役として送り出したのだった。

イタリア本国では、ハンニバルが圧勝することはなくても、ローマの戦果は芳しくなかった。
それに対して、スキピオが率いる軍はスペインにて、スキピオ弟率いるカルタゴ軍に圧勝した。

というところで4巻は終わる。
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